ワープハウスバカ一代

2020年07月17日

第8回「日本発 MixCD シリーズ その3『CROSS OVeR』」

Warp Your Body. DJイオです。
今回もワープハウスについて書いていきたいと思います。
ワープハウス 3大パーティと言われているうちのひとつ、CROSSOVeR。こちらの MixCD についてです。
この CD だけは今までの Mix と違い、ライナーノーツがなく簡素な作りになっています。Mix は MONOBE 氏によるものです。
当時のメンバーは SHINKAWA、MONOBE を中心とし、CO-3、HASHIMOTO a.k.a Morphonics なども加わり開催されていました。
また、この CD の発売日は 2001年10月6日となっており、一通りワープハウスの盛り上がりが終わった頃にリリースされました。




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1. PATRIC - TRANSFORMER 2



一曲目を飾るに相応しいトラックなのですが、discogs にも Youtube にも残念ながら載っていない!
という事で正体不明です。




2. DJ MONOBE - BAKI BAKI



レジデントでもある DJ MONOBE 氏の曲です。サンプリングというかオマージュ元は「Jeff Mills - The Bells」なんでしょうか。硬めのテクノです。




3. JC RUSSEL - BEATMASTER



JC Russell は BONZAI などからもリリースしており、Magic Records の「Hard Techno Vol. 10」にもこの曲が収録されています。ハードハウスとハードテクノの良い所取りをしたようなトラックです。




4. PLUG'N'PLAY - PARADE 2000



Nils Ruzicka、Oliver Bensmann という 2人から成ったユニット、1999年のリリースになります。
かなりハード目のキックであまり展開が見られない、ハードテクノと言ってもいいトラックかもしれません。




5. TWISTERS SILENCE - LISTEN TO ME MAMA



Twister's Silence は Oliver Klitzing のアーティストネーム。
これもハードなトラックです、2001年リリース、サビに入るギターの音が印象的です。
Analog System、Appendix E、Chromedioxide II、Fusion 808 他にも別名義でトラックを手掛けています。




6. DJ Q'HEY - "LOG IN" RAMON ZENKER REMix



この曲だけうまく Youtube に上げられなかったので音のみでご容赦下さい。ハードテクノの DJ として知られる Q'HEY 氏の曲を RAMON ZENKER(ハードフロアの人)がリミックスするという、かなり豪華なトラックです。多少地味ですがハードテクノの方は使いやすいかもしれません。




7. THE GROOVE COLLECTOR - THROW YA HANDS



THE GROOVE COLLECTOR は Willem Jelle Faber のアーティストネームです。
今の DONK にも通用するハードさがあるハードハウスになっています。




8. C.VARELA - VOLTAGE LOOPS



90年代のハードテクノ好きな人にはおなじみ Cristian Varela です。
遅すぎず速すぎずなファンキーハードテクノです。




9. CORTINA - MUSIC IS MOVING [BK&DBM AMBER Mix]



Nukleuz というハードハウス野郎には御用達のレーベルからリリースされています。
リミックスを行った BK も Nukleuz から何枚もリリースしており、1999年頃から活動しています。
DBM も同じく、BK と組んで何枚もシングルをリリースしています。




10. RR FIERCE - MILOUDE [PAUL GLAZBY REMix]



RR FIERCE は 1997年頃からリリースを始め、Alien Trax、Cut N' Dry、TRIPOLI 等様々なレーベルからリリースを重ねてきました。
リミックスの Paul Glazby もハードハウスを中心に、Vicious Circle Recordings、Tidy Trax からリリースしています。
血を滾らせるようなサビで勢いがあるトラックです。




11. DJ MIYOSHI PROJECT - ON TWO TURNTABLES



DJ Miyoshi Project は誰かの覆面ユニットだと思うのですが、discogs にも情報がなく詳細はわかりません。
レーベルも 2000年から活動を始めたばかりの Recharge というレーベルです。ハードハウス後期の音作りになってますね。
比較的淡々としたトラックです。




12. THE PITCHER - DROPSHOT



これも名門、Nukleuz からのリリースです。他のハードハウスの様々なコンピに収録されてもいます。
The Pitcherはハードハウスから活動を始め、現在では Hardstyle の DJ として活動しています。
Superplastik、Fusion Records から多くのトラックを出してます。
現在はこのようなトラックを作っており、完全にハードスタイルになってます。






13. DERLER And Klitzing - NUCLEAR DEVICE



この曲、Underworld の Born Slippy のビートを所々使ってる気がするけど気のせい・・・?
Derler & Klitzing はジャンルとしてはハードトランスに分類されてますが、このようなハードハウスも作っています。
しょっちゅう組んでトラックを作っているわけでは無いらしいので、この曲がたまたまなようです。普段はそれぞれソロでトラックを作ってます。




14. AROME - SOMEBODY [DJ SCOT PROJECT RMX]



Arome は DJ SCOT PROJECT の別名義のプロジェクト。DJ SCOT PROJECT はハードダンスに詳しい方は知ってると思うんですが、初期からシーンを引っ張ってきた人です。
このトラックのキックの分厚さとサビの壮大さからもその片鱗が伺えます。
ちなみに 2020年の最新の曲はこんな感じ。







15. RUBICON - INDIGO



ラストトラックはオランダのレーベル、Captivating Red からのリリース。
この方もリリースが少なく、謎の人物の 1人となっています。
ビートが走ってる爽やか系のトラックです。




全部聴いてお気づきの方もいらっしゃると思いますが、なんとこの Mix、「歌物が一曲も入っていない」のです。
ハードハウス、テクノ、ハードテクノで成り立っていて、ワープハウスの明るい部分は削られてストイックな Mix になっています。
CROSS OVeR の 2001年頃はこんな感じで、もしも Mix が 2000年より前に出ていれば、選曲はかなり違ったものになっていたかもしれませんね。




次回からはレーベル毎に紹介をしていきたいと思います。




当時(1995〜1998年)の LOUD、ワープハウス関係のフライヤー(X-tra、CLUB LOVELY、CROSS OVeR 関連)をお持ちの方はレンタルか適価をお支払いするので是非情報を募集しています・・・!!
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posted by DJイオ at 11:00 | 第1回〜第25回